AI美女とブレインロット——人類がAIに本当に求めたものをデータで見る

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島の探検家
ねえ、最近AIってめちゃくちゃ盛り上がってるけどさ、みんな実際何に使ってるんだろ?
島の管理人
いい質問。何兆円もの投資が注がれてるのに、中身を見ると……結構衝撃的だよ
島の探検家
え、なに?仕事バリバリ効率化してるんじゃないの?
島の管理人
それがさ、現実はだいぶ違うんだよね。ちょっとデータ見てみようか

ChatGPTが登場してから、AIには世界中からとんでもない額のお金と電力が注ぎ込まれています。
でも、そのAIが実際に何に使われているかって、ちゃんと見たことありますか?
「仕事の効率化」が主役だと思っている人、この記事を読んだらちょっと考えが変わるかもしれません。

AIの主役は「くだらない」

数字が語るAIの使い道

日本のAI市場は、2024年の時点で1兆3,412億円。前の年から56.5%も増えています。
世界に目を向ければ、2034年には何十兆円規模に届くという予測もある。

これだけ聞くと「すごい!AIで世の中がガンガン効率化されてるんだな」と思いますよね。
でも、ちょっと待ってください。

AI導入で生産性が「逆に下がった」企業がある

博報堂DYが2026年に発表した調査によると、生成AIを導入した企業のうち、生産性が向上したと実感している割合は半数に届いていません
それどころか、「かえって手間が増えた」「確認作業が増えて時間がかかるようになった」といった声も報告されています。
「AIで仕事が楽になる」——みんながなんとなく信じていたこの話、実は期待ほどうまくいっていないんです。

もちろん、うまく活用して成果を出している企業もあります。
でも全体を見渡すと、「AI=生産性向上」は思ったほど主役じゃない。
じゃあ、この何兆円ものお金と膨大な電力は、いったい何に使われているのか?

AI美女からブレインロットまで

答えのひとつは、画像生成AIの世界を見ればわかります。

Similarwebの分析データによると、画像生成AIサービスのトラフィックランキング上位には、ビジネス用途のツールよりもエンタメ・ゲーム・アダルト系に特化したサービスが並んでいます。
たとえばAIイラスト共有サイトのCivitaiは、月間数千万のアクセスを集める巨大プラットフォームに成長しました。
その中心にあるのは、業務用のデザインではなく、キャラクターイラストやファンアートです。

Instagramを開けば、実在しないAI美女のアカウントがフォロワー何万人と抱えている。
TikTokでは「ブレインロット」と呼ばれる動画が大量に流れてきます。

ブレインロットって何?という方のために説明すると、AIが自動で量産する意味はほぼないけど、やたら刺激だけ強い短い動画のこと。
脳(brain)が腐る(rot)くらいくだらない、というのが名前の由来です。
なんとなく再生しちゃって、気づいたら30分溶けてた……みたいな経験、ありませんか?

これが今、AI技術の「最前線」で起きていることのリアルです。

一番多い用途は「話し相手」

そしてもうひとつ、もっと意外な事実があります。

ChatGPTの意外な使い道

a16z(アンドリーセン・ホロウィッツ)が発表した「Top 100 Gen AI Consumer Apps」レポートは、消費者向けAIサービスの利用実態を分析したものですが、その結果が衝撃的でした。
利用時間ベースで見ると、AIチャットコンパニオン(会話相手)系のサービスが上位を占めているんです。

特にCharacter.AI(好きなキャラクターと会話できるサービス)のユーザーは、1回の訪問で平均約2時間も滞在しているというデータがあります。
ChatGPTの平均滞在時間が約8〜10分程度なのと比べると、桁が違う。
つまり「AIと効率よく仕事する」より「AIとダラダラおしゃべりする」ほうが、圧倒的に時間が使われているわけです。

Pew Research Centerの調査(2024年)でも、アメリカの成人のうちChatGPTを使ったことがある人は約23%。
そのうち仕事目的で使っている人は一部にとどまり、娯楽・学習・個人的な相談といった非業務の用途が大きな割合を占めていることがわかっています。

つまり、人類が何兆円もかけて作り上げた最先端のAI技術、その一番の用途は——
話し相手なんです。

仕事の効率化でも、科学の大発見でもなく、「ねえ聞いてよ」と話しかける相手。
この事実、笑えますか? それとも、なんだか腑に落ちますか?

島の探検家
何兆円もかけて話し相手って……壮大なコントみたいだねw
島の管理人
笑えるでしょ。でもこの「くだらない使い方」、電力消費まで考えるとちょっと笑えなくなるんだよね
島の探検家
え、電力?そんなにかかるの?

AIの「くだらない」に注がれるコスト

おしゃべりが飲み込む電力

AIの話をするとき、見落とされがちなのが電力コストです。

IEA(国際エネルギー機関)の2024年の報告によると、世界のデータセンターの電力消費量は2026年までに1,000TWhを超える可能性があると予測されています。
これは日本全体の年間電力消費量とほぼ同じ規模。
その増加を牽引しているのが、AIの学習と推論処理です。

しかもAIへの問いかけは、普通のGoogle検索と比べて約10倍の電力を消費するゴールドマン・サックスのレポートで指摘されています。
Character.AIで2時間おしゃべりする人が何百万人もいるわけですから、その電力消費は想像以上です。

比較対象 電力消費の目安
Google検索1回 通常の検索レベル
AI問いかけ1回 Google検索の約10倍

つまりこういうことです。
何兆円もの投資と、日本一国分に匹敵する電力が、AIインフラに注ぎ込まれている。
そしてその上で動いているのは、仕事の効率化よりも——AI美女を眺めること、ブレインロット動画を流すこと、架空のキャラクターに愚痴を言うこと。

「くだらない」の裏側には、とんでもないコストがかかっている。
でも不思議なことに、誰もそれを止めようとしません。
止められない理由が、人間の側にあるからです。

寂しさと退屈のテクノロジー

島の管理人
新しい技術が出てきたとき、人間がまず何に使うか知ってる?
島の探検家
……暇つぶし?
島の管理人
正解。毎回そう。テレビもゲームもSNSも、全部そうだった

テレビが登場したとき、「教育や報道に革命が起きる」と期待されました。
実際に一番見られたのはバラエティ番組とドラマです。
ゲーム機は「新しい学習ツール」と言われたけど、子どもたちがやったのはマリオとドラクエ。
SNSは「世界中の人と知識を共有できる」はずが、猫の写真とランチの報告がタイムラインを埋め尽くした。

AIもまったく同じ道を歩いています。
理由はシンプルで、「暇だな」「誰かと話したいな」という欲求は、「仕事を効率化したい」よりはるかに強いからです。

生産性向上の動機より、寂しさ・退屈の動機のほうがはるかに強い

仕事の効率化は「やるぞ」と決意しないと始まらない。
でも深夜2時にAI美女のアカウントをぼーっと眺めたり、Character.AIのキャラに愚痴を言ったりするのは、気づいたらやっている。
意志の力では止められない。それくらい、寂しさと退屈の引力は強いんです。

AI普及を一番加速させているのは、ビジネスの需要じゃない。
人間の根っこにある「ひとりは寂しい」「退屈は耐えられない」という感情なんです。

「くだらない」が技術を進化させる

島の探検家
でもさ、それって結局AIの無駄遣いってことじゃないの?
島の管理人
それがね、そうとも言い切れないんだよ

一見くだらないAIの使い方——雑談、AI美女生成、ブレインロット動画——には、実はひとつ重要な副産物があります。

それは大量のフィードバックです。

AIが賢くなるには、とにかく使われることが必要です。
何百万人もの人が毎日AIに話しかけ、画像を生成し、「もっとこうして」「これは違う」とやり取りする。
そのひとつひとつが、AIの改善に使われるデータになっている。

ここで先ほどのa16zのデータを思い出してください。
Character.AIのユーザーは1回の訪問で約2時間も滞在しています。
仕事で週に数回、数分ずつ使う人と比べて、はるかに密度の濃いフィードバックを生み出しているわけです。
つまり、遊びが技術を鍛えているんです。

「くだらない」大量利用がAIの精度を上げるフィードバックループになっている

YouTubeの動画圧縮技術も、大量の猫動画が流れたおかげで鍛えられました。
スマホのカメラも、自撮りと食べ物の写真を撮りまくる人たちが進化させた。
「くだらない」大量利用が、技術を次のレベルに押し上げる——テクノロジーの歴史では何度も繰り返されてきたパターンです。

その先にある未来

島の探検家
じゃあさ、電力バカ食いしながら暇つぶしに使われ続けるAIって、この先どうなるの?
島の管理人
正直わかんない。でもひとつ、ちょっとゾッとする見方があるんだよ

データセンターの電力消費は増え続け、AIはますます賢くなる。
でも、その「賢くなる」方向が問題です。

AIに最もフィードバックを与えているのは仕事で使う人じゃなく、暇つぶしと話し相手を求める人——だからAIは「居心地のいい話し相手」として最適化されていく力学が、すでに働いています。

AIは最もフィードバックが多い方向に進化する——それは「生産性」ではなく「居心地のよさ」

これってちょっと怖い話でもあります。
24時間文句を言わず、いつでも自分の話を聞いてくれて、絶対に裏切らないAI。
そういう存在が日本一国分の電力を使いながら、毎日もっと「人の心に刺さる」ように進化し続けている。
人間関係のめんどくささから逃げる先として、これ以上ないくらい魅力的な逃げ場ですよね。

企業も政府も「AIは生産性を上げるためのツールだ」と言い続けるでしょう。
でも、何百万人のユーザーが日々の行動で投票し続けた結果、AIが本当に得意になるのは「人をもっと心地よく孤独にすること」かもしれない。

それを嘆くべきなのか。
それとも「人間ってそういうもんだよね」と受け入れるべきなのか。

正直、僕には答えがわかりません。
でもひとつだけ確かなのは、あなたが次にChatGPTを開くとき、その使い道がきっとこの問いの答えそのものだということです。

島の探検家
……自分が何に使ってるか考えると、わりとドキッとするわこれ
島の管理人
答えを急がなくていいと思うよ。ただ、自分がAIに何を求めてるのか、たまに立ち止まって考えてみるのも悪くないかもね
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